2013年7月2日火曜日

「楽しいラグビー」のつくりかた ~第4話 CURFC祭について~

毎年開催される甲南大学との定期戦。
そこに今年から「CURFC祭」というイベントが合体し、ラグビースクールと試合の両方が楽しめるイベントとなった。


この日のMOMはFLの水嶌。攻守に渡る激しさは見応えあり


まずは端的に甲南大との試合について。
序盤から甲南大がディフェンスで激しい圧力をかけ、中大の攻撃からテンポを奪っていく。
とはいえ、ディフェンスにあまりにも力を入れ過ぎたせいか、せっかく得たチャンスも簡単なミスで失ってしまう。
そこを上手く突き、何とかトライを重ねていく…そんな試合展開だった。

立命館大学との定期戦と同じく、「激しいディフェンスで攻撃のテンポが悪くなった時どうするか?」というのがこの試合のテーマだった。
結果的に前半はBKを用いたオープンな攻撃、後半はFWを活かしたパワープレーから多くのトライを奪う事ができた。
両者ともに見せ場があったが、「FWとBKが有機的に噛み合った」かどうかを考えると、少し疑問符が付く。
そこに春シーズンの課題と苦悩が見え隠れしているのではないだろうか。

1ヶ月に1回のペースで中大の試合を追っているうちに、「FWの潜在能力は高い」という意外な発見を得る事ができた。
単純にメンツを見れば、BK>FWという力関係になる。
しかし、スクラムはどの試合も五分で戦えており、攻守における個々の運動量も悪くない。
ブレイクダウンやラインアウトで劣勢になることが目立ったが、これは「試合展開や周囲を見ながら、考えて動く」という部分をどう突き詰めていくかがカギになると思う。
(ラインアウトについてはスローイングは常に課題である…が、立命戦で長身の宇佐美との対決を回避し続けるような、そういう細かい嫌がらせは大歓迎!)

一方、セブンズシーズンで見せた「バックスの爆発力」は、6月の試合では少し萎んでしまった感がある。
中核である羽野や木上が代表で抜けたこともあり、山北主将以外はあまりスタメンを固定できなかった。
そこがFWとのチグハグな関係を生み出しているのではないだろうか?

今回のメンバーはAとBの中間地点ではあるが、課題は同じ。
法大、早大、慶大、立命大…リアルに「国立4強」に手が届く/目指すチームに胸を借りて戦い、多くの課題を生み出して、変な慢心をへし折られたのは良い事である。
そこからどのような戦い方へ収斂していくのか…難題が待ち構えているが、勝つために必要な準備をぬかりなく進めて欲しい。





共に「楽しいラグビー」をつくるということ


大学ラグビーの雰囲気を変えたいと思っている。

寂しく眺め、試合中もぶつぶつ不満を呟きながら、さっさと家路につく…
そういうのって、本当に大学ラグビーを楽しんでいるの?という端的な疑問が湧く。
ましてや日本ラグビーの取り巻く環境は大きく変化しており、大学ラグビーという立場そのものが脆くて危うくなっている。
でもって、大体そういうしわ寄せがくるのが、立場の弱い我々のような大学でもある。





そんな煩悩とは裏腹に、CURFC祭はスクールに参加した大勢の子どもたちと選手達の迫真の寸劇(?)で盛り上がった。
まあ、あの寸劇は頭の固い連中が見たらますます怒りそうだが…どんどん調子に乗って芸を磨いて欲しい。

駅伝や野球と比べて人気が無く、サッカーやバレー、水泳と比べると弱い。
どうもうちのラグビー部は日本スポーツ界の縮図ともダブって見える。
だから内に籠りがちで、地味なままだった。

今年は違う。
明るい方向に思い切って、自分たちをさらけ出しながら進んでいる。

選手やスタッフがオープンに明るい雰囲気をつくりだしている。
じゃあ、それを受け止める側が今まで通り暗いままでどうするんだ?

「俺たちと共に 国立へ行こう!」



良い写真なのにやはり水を差すブリーフ集団(笑)


果たしてこの「楽しさ」が「強さ」と「勝利」に結びつくのか…
それはまた別の話ではあるが、両立に向けて一歩踏み出すのが大事ということだ。
多分、この山北組ならば、どっちに転んでも一緒に歩んでいけそうな気がする

0 件のコメント:

コメントを投稿